Raspberry PiでAC100VのON/OFF制御を試してみました。今回そのために以下のソリッド・ステート・リレーキットを利用しました。この製品を選んだ理由としては「扱いが簡単」かなと思ったからです。
秋月電子通商 ソリッド・ステート・リレー(SSR)キット 8Aタイプ
私はソフトウェアエンジニアで電気的な資格は持っていません。いろいろ検索すると、どうも資格が必要になるのはコンセントを含めて壁の中の屋内配線と理解しました。コンセントから先は未資格で問題なしということです。(※詳細が必要な場合は「電気工事士」の資格について確認して下さい。また同様の作業を行う場合は十分に注意して下さい。万一事故が発生しましても私(弊社)は責任を取れませんのでご了承下さい。)
まずは配線についてです。以下キット取り扱い説明書からの引用でAC100V側の実体配線図です。
この配線のためにここでは以下を購入しました。もちろん一例で、同様の製品でも実現出来ます。(購入先はバラバラです。)
AC電源ケーブル(ヒューズホルダ付き)
いわいるAC100Vの延長コードも使えると思うのですがこのタイプのケーブルだと真ん中から切れ目を入れて割きやすいと思います。あとこのケーブルですとタップが付属していなのでタップも別途必要になります。
明工 平形スモールコネクターボデー MC2622W1そのためのタップです。
ヒューズホルダー(パネル取付・標準用) MF-524M
ガラス管ヒューズ MF61NR 250V10A
ヒューズホルダとガラス管ヒューズです。上のAC電源ケーブルもヒューズホルダ付きとなっていますが、こちらの方が扱いやすそうだったのでこちらを買いました。リレーの方の仕様がAC80Vから120Vの最大8Aですが、このガラス管ヒューズは、250Vの10Aとなっています。そうすると、よく理解していないのですが数字から判断するとヒューズが切れた時点でリレーもだめになるのかとも思います。しかし、ここはヒューズを配線することに意味があるぐらいに考えて、とにかく気を付けるということにします。
何ともまとまりがないですが、最終的に以下のようになりました。
以下のように作業しました。
・ソリッドステートリレーを組み立て(はんだ付け)しました。
・少し長いかなと思ったのでAC電源ケーブルを適当と思う長さに切断しました。
・タップ(コネクタ)を接続しました。
・適当と思うところでケーブルの途中を割いて片方を切断しました。
・切断したところへヒューズホルダを接続(はんだ付け)しました。
・ヒューズホルダの接続部分に絶縁テープを巻きました。
・ヒューズをセットしました。
ここまでが以下です。
この段階で以下のようにUSBの小さいライトを接続して通電を確認しました。
・ヒューズからある程度離れたところを切断しました。
・切断したところにリレーを接続しました。
・Raspberry Pi(や他のコントローラ)に接続するためのジャンパワイヤを接続しました。
以上の結果が最終的な状態の画像です。
Raspberry Piへの配線
Raspberry Pi(あるいは別のマイコン系コントローラ)へは以下のように接続します。
動作には以下のPythonスクリプトを使用しました。Raspberry Pi(2 Model B)のGPIO21(40ピン)とリレーを接続しました。あと5VとGNDもRaspberry Piに接続しました。
#!/usr/bin/env python import RPi.GPIO as GPIO import time GPIO.setmode(GPIO.BOARD) GPIO.setup(40, GPIO.OUT) while True: GPIO.output(40, True) time.sleep(2) GPIO.output(40, False) time.sleep(2)
まずは100Vに機器を接続しないで動作確認しました。確かにリレーの赤色のLEDが点灯しました。
次に以下のような近くにあった電気スタンドを接続しました。電球に100Vで5Wと書いてあるので大丈夫です。これでテストしたところ期待通りにオンとオフが切り替わりました。
確かに動作したのはよかったのですが、もう少し工夫がないとデモをするには物足りないかなと思いました。具体的には入力側をセンサにして暗くなると明かりが点灯するとか、音に反応して点灯するとかです。あるいは複数のRaspberry Piでイルミネーションを制御するとかでしょうか。
今回はここまでです。また何か書けたら公開します。
(2017/04/23追記 以下この100Vリレーの遠隔操作についての記事を公開しました。)
RaspiでIoT(MQTTで遠隔操作編 その1)MQTTでの通信
RaspiでIoT(MQTTで遠隔操作編 その2)MQTT Brokerの構築とPythonでのpub/sub
RaspiでIoT(MQTTで遠隔操作編 その3)Raspberry PiのGPIOとHeroku連動Sub編
RaspiでIoT(MQTTで遠隔操作編 その4)Raspberry PiのGPIOとHeroku連動Pub編
(2017/05/24追記 以下この100Vリレーを使ったタッチアプリについての記事を公開しました。)
Raspberry Piでタッチアプリ開発(その1)ハードウェア構成・開発環境等
Raspberry Piでタッチアプリ開発(その2)Kivyの導入と動作確認
Raspberry Piでタッチアプリ開発(その3)Kivyでレイアウト・ボタン作成
Raspberry Piでタッチアプリ開発(その4)ボタンとGPIOの連動