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Raspberry Pi

Kivyでの画面遷移(Screen Managerの使い方)について

投稿日:

Raspberry Piの環境でKivyを使っています。今回は画面遷移についてです。その画面遷移のためにScreen Managerというwidgetを使ってみます。

今現在のRaspberry PiでのKivyの環境設定については以下で書きました。必要な場合はこちらを参照して下さい。


Screen Manager widget
Screen Managerは、Kivyのwidgetの一つで、アプリケーションの複数の画面を管理します。このwidgetを使って画面遷移を行います。

今現在のマニュアルページは以下です。これを見ながらやってみます。
Screen Manager – Kivy

このマニュアルページにあったサンプルプログラムをkvファイルとpyファイルへ分解してみました。

ファイル名をsm01.kvとして以下を作成しました。

<MenuScreen>:
    BoxLayout:
        Button:
            text: 'Goto settings'
            on_press: root.manager.current = 'settings'
        Button:
            text: 'Quit'

<SettingsScreen>:
    BoxLayout:
        Button:
            text: 'My settings button'
        Button:
            text: 'Back to menu'
            on_press: root.manager.current = 'menu'

ファイル名をsm01.pyとして以下を作成しました。

from kivy.app import App
from kivy.lang import Builder
from kivy.uix.screenmanager import ScreenManager, Screen

# Create both screens. Please note the root.manager.current: this is how
# you can control the ScreenManager from kv. Each screen has by default a
# property manager that gives you the instance of the ScreenManager used.

# Declare both screens
class MenuScreen(Screen):
    pass

class SettingsScreen(Screen):
    pass

class SM01App(App):

    def build(self):
        # Create the screen manager
        sm = ScreenManager()
        sm.add_widget(MenuScreen(name='menu'))
        sm.add_widget(SettingsScreen(name='settings'))

        return sm

if __name__ == '__main__':
    SM01App().run()

‘MenuScreen’ と ’SettingsScreen’ という2画面の例のようです。
基本的には、ScreenManagerは一度に1つのScreenのみを表示して、トランジション(画面切り替え時のアニメーション的な表示)がいろいろと制御出来るようです。

上記2つのファイルを同一のディレクトリに配置して実行します。静止画ですが、以下のように実行されました。

これが起動時のMenuScreenで、Goto settingsのボタンでSettingsScreenに移行します。

確かにこれで2画面の移行が出来るのですが、これだけですと少し分かりにくいような気もしました。そこで以下のような画面遷移のプログラムを作成してみました。一つの書き方の例として見て頂ければと思います。

ファイル名をsm02.kvとして以下を作成しました。

#: import SlideTransition kivy.uix.screenmanager.SlideTransition

<Widget>:
    font_name: '/usr/share/fonts/truetype/takao-gothic/TakaoPGothic.ttf'

<Display>:
    BoxLayout:
        orientation: "vertical"
        BoxLayout:
            size_hint: 1, None
            height: '48dp'
            Button:
                text: '画面1を表示'
                on_release:
                    sm.transition = SlideTransition(direction='right')
                    sm.current = 'screen_one'
            Button:
                text: '画面2を表示'
                on_release:
                    sm.transition = SlideTransition(direction='left')
                    sm.current = 'screen_two'

        ScreenManager:
            id: sm
            Screen_One:
            Screen_Two:

<Screen_One>:
    name: 'screen_one'
    Button:
        background_color: 1,0,0,1
        text: '画面1(のボタン)'

<Screen_Two>:
    name: 'screen_two'
    Button:
        background_color: 0,0,1,1
        text: '画面2(のボタン)'

ファイル名をsm02.pyとして以下を作成しました。

from kivy.app import App
from kivy.uix.screenmanager import ScreenManager, Screen
from kivy.uix.boxlayout import BoxLayout

from kivy.config import Config

Config.set('graphics', 'width', '600')
Config.set('graphics', 'height', '480')

class Display(BoxLayout):
    pass

class Screen_One(Screen):
    pass

class Screen_Two(Screen):
    pass

class SM02App(App):
    def build(self):
        return Display()

if __name__ == '__main__':
    SM02App().run()

上記2つのファイルを同一のディレクトリに配置して実行しました。以下のように実行出来ました。動画にしましたので画面移行が見えると思います。

書き方としては、kvファイルの方に詳細も記述しています。簡単なメニューバー的なボタンを上部に配置して、その動作でScreenManagerを制御している書き方です。

あとは、SlideTransitionを使って左右の動きを定義しています。このSlideTransitionか他のTransitionを使って画面移行時の動きを定義するようです。例えば以下では、RiseInTransitionを使ってみました。左右の動きではなく重なって切り替わる感じです。

#: import RiseInTransition kivy.uix.screenmanager.RiseInTransition

<Widget>:
    font_name: '/usr/share/fonts/truetype/takao-gothic/TakaoPGothic.ttf'

<Display>:
    BoxLayout:
        orientation: "vertical"
        BoxLayout:
            size_hint: 1, None
            height: '48dp'
            Button:
                text: '画面1を表示'
                on_release:
                    sm.transition = RiseInTransition()
                    sm.current = 'screen_one'
            Button:
                text: '画面2を表示'
                on_release:
                    sm.transition = RiseInTransition()
                    sm.current = 'screen_two'

        ScreenManager:
            id: sm
            Screen_One:
            Screen_Two:

<Screen_One>:
    name: 'screen_one'
    Button:
        background_color: 1,0,0,1
        text: '画面1(のボタン)'

<Screen_Two>:
    name: 'screen_two'
    Button:
        background_color: 0,0,1,1
        text: '画面2(のボタン)'

今回は2画面ですが、実際には必要な画面のレイアウトをそれぞれ定義して、Screen Managerでいろいろと制御するようになると思います。

以上、基本的な使い方までですが、Screen Managerでの画面遷移についてでした。

今回はここまでとします。

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