株式会社インデペンデンスシステムズ横浜の西田です。
2015年8月2日に、Maker Faire Tokyo 2015に行きました。
このイベントですが私が初めて行った時は確か東京工業大学が会場で地味でマニアックな印象でしたが、年々規模が大きくなっていると思います。今回も会場は盛況でした。
それで、いろいろとおもしろいと思ったもの、興味を持ったものがありましたが、ここでは仕事関連ということで会場で見かけたIoT(Internet of Things)関連のプラットフォームを取り上げます。(特にここに書こうと思っていなかったので写真がありません。以下は今写真を撮ったプログラムガイドです。)
IoTとは、近年流行の言葉ですがここではWikipediaの「モノのインターネット」から引用させて頂きます。
モノのインターネット(Internet of Things、IoT)は、一意に識別可能な「もの」がインターネット/クラウドに接続され、情報交換することにより相互に制御する仕組みである。
Maker Faire Tokyo 2015で見かけたこのIoTで使えそうなプラットフォームを取り上げます。特に順番は不同ですのでご了承ください。あと、やはり写真はありませんので詳細は各メーカや販売先のサイトを参照して頂ければと思います。
Windows 10 IoT Core for Raspberry Pi 2
モノのインターネット
Release Notes
Downloads and Tools
マイクロソフトのWindows10のIoT用OSです。つい先日の2015年8月10日に正式版が公開されたようです。正式版では、Wi-FiやBluetoothを新たにサポートしているとのことです。
Maker Faire Tokyoでも見せて頂いたのですが、PCのWindowsよりも、もちろんシンプルなOSのようです。開発環境にVisual Studioが使えるというのは私としてはもちろんありがたいですが、raspbianもそれなりに使いこなしてきたかなとも思っています。
GR-PEACH
Windowsつながりで、GR-PEACHです。この製品、MicrosoftのIoT関連の取り組みで発売すると発表があって気になっていました。なかなか発売されなかったようですがやっと発売されたようです。会場で予約購入しようか迷ったのですが結局まだ買っていません。.NET Micro Frameworkが使えます。ということは、Visual Studioで開発出来ます。
若松通商
GR-PEACHボードとAzure Event Hubでクラウド集計
Mpression
Mpressionとは、マクニカグループが提供するオリジナル技術ブランドとのことです。マクニカというと横浜が本社でもちろん知っていましたが、産業向け機器のイメージでした。そのマクニカが個人レベルでも購入できる製品をグループでブランドを立ち上げて開発しているようです。今回初めて知りました。
センサーシールド、Bluetoothモジュール等がありました。Koshianというのがおもしろそうと思いました。
ユカイ工学 konashi 2.0
上記のMpression Koshianにも関係するのですが、ユカイ工学のkonashi 2.0です。商品ページには、「konashi(こなし)は、iPhone/iPadのための、フィジカル・コンピューティングツールキットです。」とあります。つまりiOSから無線(Bluetooth)経由でデバイスとの通信が出来るようです。
iOSの場合はケーブルでデバイスと接続するとなるといろいろな意味でハードルが高くなりますが、無線(Bluetooth)経由となればハードルはずっと下がると思います。
「フィジカル・コンピューティング」という言葉は、Arduinoを知った頃にはよく聞いて興味を持った言葉ですが、最近は何かというとIoTという言葉が使われていると思います。まあ最初にも書きましたが、インターネット/クラウドに容易に接続出来るようになったこともあるとは思いますが、このままIoTという言葉がずっと定着していくのかなという気もします。
例えば、IoTという言葉を社名に使ったとしてその社名はいつの間にか時代遅れになったり、古臭い印象になったりしないかということです。
オープン ワイヤレス アライアンス 3GIM
NPO法人 オープン ワイヤレス アライアンスの3GIM(3G IoT Module)です。商品ページから引用させて頂きますと、「3GIM(スリージム)は、様々なマイコンを使って、簡単にインターネット接続することができるSDカードサイズの超小型3G通信モジュールです。」とあります。試していなので何とも言えないのですが商品ページの機能の説明によると、HTTP/HTTPSの両方が使えるようです。通信モジュール側でHTTPSも出来るのであれば用途は広いかなと思います。
そういえば、このNPO法人 オープン ワイヤレス アライアンスさんは元々は、NPO法人 3Gシールドアライアンスさんという名称でした。3Gシールドよりもっと広範囲にということで改名したと理解しました。
Kinoma Create
Kinoma Createは、米国Marvell社が開発しているJavaScriptでIoT機器を開発することができるプラットフォームとのことです。コンパクトなケースにJavaScriptの実行環境、タッチパネル付カラー液晶が納められていて、その中のコネクタとセンサーモジュールが接続出来るとのことです。私のような必ずしも組み込み系専門のエンジニアではないソフトウェア系エンジニアがイメージするこれぞプロトタイプ開発というプラットフォームです。
そういった意味では、これを使ってデモが出来ればブレッドボードで配線がごちゃごちゃした状態と比較すればデモとしての印象はいいと思うのですがいかがでしょうか。
製品のページはスイッチサイエンスのサイトです。スイッチサイエンスが販売ということで、いわゆる技適が取得済みとなっています。この技適に関してはその妥当性、合理性等いろいろとご意見があると思います。(私もあります。)これはいずれ時代に合った法律になるだろうということで、私の場合は仕事で使う以上は意識して技適が取得済みの製品を使うようにしています。
RedBearLabのBLE関連
RedBearLabのBLE関連のモジュールで、RedBearLab nRF51822や、RedBearLab BLE Nanoキットです。
RedBearLabは香港のメーカですが、スイッチサイエンスからの販売で日本で使えます。(また技適の話ですいません。)Maker Faire Tokyo 2015ではRedBearLabの方に日本語で説明して頂きました。
BLE(Bluetooyh Low Energy)はもちろん省電力なのでIoTでは用途が広いということでしょうか。
SeeedStudioのGrove関連
SeeedStudioのGrove関連です。
コネクタ形式でセンサ類を接続して、簡単に実験やプロトタイピングが出来るとのことです。これも以前から気にはなっていたものです。ブレッドボードで配線がごちゃごちゃになる、間違えるということが少なくなればいろいろと試せると思います。
ArduinoとArduino互換機用が基本のようですが、Raspbery Pi用もあるようです。
lazurite
最後に日本の製品で、ロームグループのラピスセミコンダクタ製のlazuriteです。Arduino互換の省電力マイコンボードということですが、省電力がポイントのようです。Maker Faire Tokyo 2015でもこの省電力が分かるような展示をされていました。確かに電池駆動が出来れば用途は広がると思います。
ロームさんも以下のようなエンジニア向けのサイトでいろいろと情報発信をしているようです。ロームさんは新横浜に大きなビルがあります。
Device Plus エンジニアライフにプラス1の情報を
他にもあったかもしれないですが私が今回注目したのは以上です。文字ばかりのページで申し訳ありませんでしたが参考になればと思います。
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